スプリンターの能力評価の手法の1つとしてコントロールテストがあります。
本記事は、短距離を専門で取り組んでいる中高生〜社会人選手に向けてコントロールテストについて解説していきます。
コントロールテストとは
レース結果とは別で身体能力や動作の状態を定期的に評価してトレーニングの進捗を確認する測定のこと
コントロールテストの目的
- トレーニング効果の確認
今やっている練習が「スピード」「加速」「パワー」に反映されているかを見る - コンディション管理
疲労・不調・ピークアウトの兆候を早期に察知 - 課題の可視化
スタートが弱いのか、中盤が伸びないのかなどを客観的に判断 - 試合前の状態確認
無理にレースを走らなくても仕上がりを判断できる
⇒定期的に行えば数値変化から成長や傾向の把握ができる
よく使われるコントロールテストの種目例
走系の種目
スプリント能力を直接確認
- ショートダッシュ(30m、60m)
- 加速走 30m(助走10m+30m)
- 120m・150m(スピード持続)
※電子計測でなくてOK
ストップウォッチによる手動計測でOK
精密測定ではなく、あくまで傾向把握の位置付け。
ただし極力同じ条件(測定者、スタート/ゴールの合図、ウォッチを止める位置)で行うとより誤差の少ない計測になる。
ジャンプ系の種目
パワー・伸長反射の状態を確認
- 立ち幅跳び
- 立ち五段跳び
- ボックスジャンプ
- 垂直跳び
筋力・パワー系の種目
補強やウエイトの成果確認
- ベンチプレス、スクワット、デッドリフト、クリーンなどの重量
- メディシンボール投げ(飛距離)
動作・技術チェック
自身の動作を客観評価
- スタブロの出だしのフォーム
- 接地位置、遊脚の軌道
- 腕振りや体幹の安定性
⇒動画や客観的アドバイスで評価
(数値化しにくいが重要)
実施タイミングの例
- 冬期前と冬期明けに実施
冬期の成果が試合前に味見できる - シーズンの中間で実施(8月ごろ)
シーズン中のトレーニングの軌道修正ができる
冬期前後:満遍なく種目多め
シーズン中:スピード系メイン
⇒このように時期に応じて使い分けると◎
年間計画に入れ込むと定期チェックがやりやすいです。
年間のトレーニング計画の立て方について解説した記事はこちら☟
短距離選手必見!シーズンからオフシーズンまで年間トレーニング計画の立て方
番外編|こんな見方もおもしろい
ストライド評価
- 砂グラウンドで実施
→足跡で1歩の距離が計測できる - 砂以外の(足跡がつかない)場合
→歩数と走距離で平均ストライドを算出
例 100mを50歩で走ったら
→ 1歩あたり2m (距離÷歩数)
ピッチ評価
- 平均ピッチを算出
→100mのタイムと歩数
例 100mを12.00秒 50歩
→1秒あたり4.17歩(歩数÷タイム)
混成評価
混成競技(10種,8種,7種…)の種目を行い、得点をつける。部活動やチーム内でランキングを決める。
→チーム内で競いながらトレーニング効果を高め合うことができる
まとめ
- コントロールテスト=今の身体とスプリント能力の通信簿
- 試合で記録が出なくてもテスト結果が上がっていれば練習の方向性が合っている可能性が高い
- トレーニング効果の確認と内容の修正/継続判断に不可欠


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