スプリンターの体重管理は必要なのか
結論:
タイム向上だけなら必須ではない。
重要なのは「何が増えて、何が減っているか」という体組成です。
なぜ「体重管理=大事」と思われているか
スプリントは物体(=自分の体)をいかに早くゴール地点まで運ぶかという競技です。
「軽いものの方が運びやすい」
→「だから体重は増やしすぎない方がいい」
こんなイメージがつくのではないでしょうか。
この考え方自体は間違いではありません。 ただし体重という「結果」だけを見てしまうと、判断を誤ることがあります。
体重が変わってもパフォーマンスが上がる/変わらない例
トレーニングがよくできていると
- 筋肉が増えパフォーマンスアップ
→体重は増加
- 脂肪が減り走りの効率アップ
→体重は減少
このように「体重の増減」と「パフォーマンスの良し悪し」は必ずしも一致しません。
※特に成長期の学生の場合、トレーニングを行えば筋肉も良く発達し、結果的に体重は増えやすいです。
体重だけ見ることの落とし穴
体重だけ見ても、身体のどの要素が変化したのかわかりません。
- 筋肉が増えてパワーアップしたのに、
「体重が増えたから太ったかもしれない。ダイエットをしよう」
- 練習が有酸素に偏りスプリントに必要な筋量が減少。走りのキレがなくなってきた。
「身体が絞れてきた。この調子でトレーニング継続しよう」
→誤った判断でパフォーマンスが下がる
体重の増減は、食事やトレーニング内容を要因とした、あくまで結果と捉える。
走りの良し悪しはこの要因が正しく効果を生んでいるかという視点で確認しましょう。
体組成(筋量・脂肪・水分)の考え方
- 骨格筋量:骨格筋の量(kg)
- 体脂肪率:体重に占める体脂肪の割合(%)
体組成を見ることで、「体重が増えた=悪い」のか 「筋肉が増えた=良い変化」なのかを判断できます。
競技者が最低限見るべき指標
シンプルでOK
筋量と体脂肪率が見えると◎
数字を細かく追いすぎる必要はありません。
定期的に同じ条件で測定し、変化の傾向を見るだけで十分です。
例
- 毎朝起床後に測定
- 週に1回トレーニングジムで測定 など
→できるだけ食事の影響を受けにくいタイミングだと◎
まとめ:「管理するなら体重じゃない」
- 体重は結果であって、原因ではない。
- 判断を誤ると良いトレーニングを自分で潰しかねない
- 見るなら体組成
→それも筋量と体脂肪率だけでOK - 短期ではなく長期的な指標の1つとして見る
- 数値に振り回されず「走りの感覚」や「練習の質」と合わせて判断する


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